『響け!ユーフォニアム3』について考察
『響け!ユーフォニアム3』について話しました。
ユーフォ3を視聴しているときにちょうど『ダイヤモンドの功罪』というマンガを読みました。どんなスポーツをやっても周囲より圧倒的に秀でてしまう少年が、「本気を出すと周囲を傷つける」という認識のもとで野球に辿り着くも、「ただ楽しく野球がしたいだけ」という彼の願いは、その歪な実力故にどこまで行っても叶わない、という話です。
ともすれば、周囲から「馬鹿にしているのか」と思われるような行動も、本人からしてみれば理解を得られないがための悲痛な叫びを伴うものだったりします。「だったら、どうしたらいい?」という問いにこの作品も最終的に答えてくれるのだとは思いますが、「久美子のような存在に出会う」というのが一つの解答例なのだと思いました。
「下手な先輩は存在自体が罪ですよ」と、かつて奏は言いましたが、では、その逆は? 自らの存在を罪と自覚する人間は救われるべきではないのか? そこに向き合ってくれたからこそ、今回の結末を拍手を以て迎えられた気がします。(鳴海)
この番組は、
心にうつりゆくよしなしごとを日々こねくり回す三人が
140字のインスタントな世界を越えて、喧々囂々とくだを巻き
高速で流転する浮世の解像度を上げていく、日常考察型ラジオです。
【パーソナリティ】
鳴海 (奥行きのあるラジオ)
hisashi (さよなら、厭世観)
ろめる (理想郷ラジオ)
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1 comment
3部はそもそも黒沢ともよさんの演技がこれまでのシリーズと全然違っていて、とくに3話の久美子は演技じゃなくて宿ってると感じるような、キャラじゃなくてもはや「人間性」がある畏さすら感じる素晴らしいものでした。
シナリオも大人になっていく久美子の話で、作画も10話の演説→演説中で久美子がどんどん大人の顔になっていき、Cパートで完全に大人の女性の顔になっているのは観てて鳥肌が立ちました。
あのオーディションはアニメじゃないとできない演出だと思っていて、(奥行きのあるラジオでも言ったんですが)、そもそも部員は何度も2人の演奏を聞いているので、全員どっちが吹いていたか分かると思うんです。
(誰がどっちに挙げたかを見ればよりわかるようになっています)
たぶんあのオーディションで試されていたのはこれまでシリーズを見てきた視聴者で「久美子がいいと思ってる貴方はどっちがいい音なのかわかっているのか」と言われているような気がしました。
またオーディション後の丘の上で麗奈と泣くシーンは3期でずっとやってきた大人になる久美子の演技がなくこれまでの1年の久美子の演技を感じて「2人だと素になる久美子」を感じました。
深読みしてる所もあるかもしれませんが、「ラブライブ」で出来ないことを「宇宙よりも遠い場所」でやって、まだやってないことを「ガールズバンドクライ」でやって・・と10年近く花田さんが青春アニメでやってきた総決算を見せられたような気がしました。これを見れたオタクでよかったです。