【僕の妻は感情がない１２話感想】ハートフルSFの傑作！

アニメを楽しむためにコミックスはアニメで進んだところまでしか
自分ルールで読んでいなかったのですが、最終話見終えてその縛りも解禁されたので
先を読み進めたらあっという間でしたね（電子だと続巻にすぐ手が伸ばせるし）
以後の展開はご存じでしょうが、二期があれば一期とはまた様相の違う話が
楽しめそうです　円盤買うかー

最終話ですが、11話で叔父さんが言ってたようにお母さんもロボットサイドの立場を
人間の価値判断で庇ってましたが、そういう人間側のよかれも
ロボット基準ではピントがずれてたり大きなお世話だったりするようで、
人権的なものをとくに求めてなかったり、所有者の万一への備えにさしつかえあるなら
拒んだりするものだったのが興味深いですね
思えば人間なら夫婦や家族の結束は（作中では努力といってましたが）
ある種の社会規範や思い込みで維持してるところがありますが、
ミーナちゃんはそうではなく「僕のお嫁さんになってほしい」という所有者からの
オーダーに応えるのが彼女の仕事であり、ロボットの仕事とは存在意義そのものなので
人間とはまったくべつのものによって結束が維持されるというのは目から鱗というか、
SFにおけるセンスオブワンダーを最後の最後で見せつけられました
みかけによらずすごい作品でしたね

最初はもてないからロボットの女の子に逃げた風に見え抵抗感があったのですが、そのままを主人公が言ってくれたし、それ以上の意味や自然体の関係の深まりに面白さが勝りました。最後まで観て良かったです。

正式に家族としてミーナたちを受け入れるまでの過程として素晴らしいアニメでした。
2期あったら観たいです。

最終回でホームドラマとしての深掘りが凄く良かったと思います。所有権の問題で価値観がぶつかることで、それまで煮え切らなかったタクマも腹を括った感じで好感でした。
タクマ母、前回のおじさんに続いてタクマとミーナが、所有者と被所有者の関係でいることに強い忌避感を感じていたようで。こういうところ、昔風の家族観の持ち主だったなら、夫が家長で妻がそれに従う代わりに大事にされる、という形に納得したりしたのかも知れませんが。

ミーナをタクマの所有から引き離した上で、タクマと対等の関係にさせようとしているようで、前回のおじさんの忠告を実際に良い形で実現させる解答だったでしょうか。
彼女が第2所有者になったことで、今後ミーナがタクマと喧嘩した場合、「（夫の）実家に帰らせていただきます」となったら面白そう。

なんとも本当の親族っぽくなったのが面白く視られました。
エンディングもこれからいろいろありながら、日常を楽しく過ごしていけそうで、好印象でした。

原作はまだストックがたくさんありますので、わたしもぜひ二期が見てみたいです。